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【コラム】断熱性能のグレードとは?グレードを上げる効果や注意点について解説
2024年07月12日
この記事では、「断熱性能のグレードをあげたい」という方や、「これから家を建てるにあたって断熱性能について知りたい」という方に向けて以下の内容を解説します。
・断熱性能のグレード
・断熱性能のグレードを上げた際の効果や注意点
断熱性能を上げることで補助金の対象になる場合があります。制度や補助金についても詳しく紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
断熱性能のグレードとは?
はじめに、断熱性能のグレードについて解説します。
戸建て住宅は7段階にわけられている
断熱性能の正式名称は、「断熱等性能等級」で1〜7段階で住宅の断熱性能がどれくらいあるのかを示しています。数字が大きいほど断熱性能が高いことを表しており、等級をあげるには、等級ごとに設けられている基準を満たす必要があります。例えば、断熱性能の高い家にする場合は、断熱材の密度と厚みをできるだけ大きくします。建物の建材や断熱材をあらゆる条件に合わせて選ぶことで、機能性の高い住宅を目指せます。
グレードはUA値で定められている
断熱性能のグレードはUA値で定められています。UA値とは、「外皮平均熱貫流率」と呼ばれ、室内外でどれだけ熱が出入りしやすいかを計算した値のことです。UA値が小さいほど、室内から室外へ熱が逃げにくいため、断熱性能が高いと言えます。UA値の計算式は以下の通りです。
UA値=建物の熱損失量の合計÷延べ外皮面積
外皮とは建物の表面のことで、この計算では1㎡あたりで何Wの熱が逃げるかがわかります。
断熱性能のグレードを上げる効果は?
次に、断熱性能のグレードを上げる効果について解説します。
エアコンが効果的に使える
エアコンが効果的に使えることで、光熱費の削減に繋がるのがメリットです。断熱性能が高いと、室内外の熱の出入りがしにくくなります。外の温度が部屋に伝わりにくいため、エアコンを使用しなくても室温を一定に保ちやすいです。夏場でも部屋が暑くなりにくいので、エアコンの設定温度が高めでも涼しく快適に過ごせます。また、冬場でも温まった空気を逃がさないため、効果的かつ快適に過ごせるのが魅力です。
長期優良住宅に認定される
断熱等性能等級が5以上であれば、長期優良住宅に認定されます。長期優良住宅とは、長期的に安全かつ快適なくらしを目的とする、環境に配慮された住宅のことです。認定されることで、住宅ローン控除の控除額が13年間で最大455万円になることや、固定資産税や不動産取得税などの減税措置が受けられます。他にも、住宅ローンが低金利で借りられるなどの大きなメリットがあるので、これから家を建てる方はよく検討してみてください。
補助金が受けられる可能性がある
断熱性能のグレードが高い住宅は、都道府県や市区町村から補助金が受けられる可能性があります。自治体や事業ごとに補助金を受けられる要件が異なるため、これから家を建てる方は、居住予定地の申請要件を確認しておくのがおすすめです。例えば、「次世代省エネ建材の実証支援事業」では下記のような要件があります。
・外壁全てを外張り断熱工法などで改修する
・室内を断熱パネルを使って改修する
・全ての窓を防火、防風、防犯仕様で改修する
申請要件が細かいため、不明点は速やかに業者に確認しておく・補助金を受ける予定である旨を伝えておくと安心です。
ヒートショック予防や健康改善に繋がる
断熱性能が高いことで、ヒートショック予防や健康改善に繋がります。断熱性能が低い場合、部屋ごとに気温差が生まれやすくなり、ヒートショックを起こす原因になります。しかし、断熱性能が高い家では家全体の気温差を緩和できるため、予防することが可能です。また、高断熱化をすることで手足が冷えにくくなる・空気が乾燥しにくくなるため、健康改善にも期待できます。
断熱性能のグレードを上げる際の注意点は?
最後に、断熱性能のグレードを上げる際の注意点について解説します。
グレードを上げると建築費用が高くなる
断熱性能のグレードを上げると、建築費用が高くなりがちです。断熱性能のグレードを上げると補助金を受けられる反面、必要な断熱材の種類や厚さなどが変わり、費用がかかります。そのため、建築費と断熱性能によって抑えられる光熱費を考慮して、グレードがどの程度必要かを比較検討するのがおすすめです。
高いグレードの品質に対応できる業者に依頼する
高いグレードの断熱性能にするには、材料以外に業者の技術が必要不可欠です。断熱性能を高くすると、室内外の温度差で結露が発生しやすくなります。そのため、結露を防ぐ気密処理なども高い技術で行える必要があります。これから家を建てる方やリフォームで断熱性能を上げたい方は、事前に業者の施工技術や実績を確認しておきましょう。
まとめ
断熱性能は、正式名称では断熱等性能等級といい、1〜7段階で表されています。等級が高いほど高断熱性能のため、等級によっては認定制度や補助金を受けることが可能です。高断熱な家にすることで、光熱費削減やヒートショック対策・健康改善効果が期待できるので、長く快適な暮らしをしたい方に向いています。
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