この記事では、「住宅の窓の選び方がわからない」「どういった基準で窓を選んだらよいのだろう」という方に向けて以下の内容を解説します。

・新築でよく見る窓の種類と特徴
・窓の選び方

ぜひ最後までご覧ください。

新築でよく見る窓の種類6つと各特徴

はじめに、特に新築の住宅でよく用いられる窓の種類を6つ解説します。

1.引き違い窓

引き違い窓は、日本の住宅で最もよくみられる一般的な窓です。横にスライドして開閉するシンプルな構造で、その使いやすさから様々な場面で用いられます。また、網戸の取り付けが容易で、メンテナンスも比較的簡単なのが嬉しいポイントと言えるでしょう。ですが、窓を左右どちらかに寄せることしかできませんので、完全に窓を開けることはできない特徴があります。

2.滑り出し窓

滑り出し窓は、屋外または屋内に窓が押し出される・引き出されるように開く窓です。ハンドルや取っ手が付いているタイプ等、細かい種類は複数あります。気密性が高いメリットがある一方で、大きく窓を開けることはできないデメリットがあります。また、縦・横すべり出しの2種類があり、横すべり出し窓では構造上から窓を大きいサイズにすることができません。

3.上げ下げ窓

上げ下げ窓は、窓を上下させて開閉する窓です。主に洋風の住宅でよく見られる窓です。窓とサッシ部分が密着するため気密性が高いのが特徴です。また、防音性と防犯性にも優れます。しかし、ひらけた開口部に設置すると上下させる際に重くなるため、大きな窓には適しません。1枚のみ動くタイプでは掃除のしづらさも気になる人がいることでしょう。

4.FIX窓（はめ殺し窓）

開閉できない固定された窓です。主に採光や眺望を重視する場所に使用されます。比較的高い位置に設置される窓であることと、開閉できないことから掃除のしにくさがデメリットとしてあげられます。一方で、気密性と防犯性が高い、コストが安いという複数のメリットもあります。

5.掃き出し窓

掃き出し窓は、床面まで届く大きな窓で、開けると外部に直接出られるのが特徴です。テラスやバルコニーとの連続性を高め、室内と屋外の一体感を演出します。大きな開口部を確保できるため、採光性や通風性に優れています。また、緊急時の避難経路としても機能します。しかし、大きなガラス面積による熱の出入りが大きいため、断熱性能に注意が必要です。プライバシーの確保も考慮すべき点です。

6.スリット窓

スリット窓は、細長い形状の窓で、主に採光や装飾を目的として使用されます。外から中が見えづらくなりながらも採光を取れるため、プライバシー確保に優れます。用途としては、玄関や廊下、階段でよく見かける窓の種類です。

新築における窓の特徴にあった選び方

ここまでよく見る窓の種類を解説しました。それらをふまえ、シーンや用途に合わせた代表的な窓の選び方をご紹介します。

リビング・ダイニングはしっかり自然光が入る窓にする

リビングやダイニングは、家族が集まり滞在時間が最も長くなりやすいです。リビング・ダイニングが暗いと気持ちも沈みますから、しっかり採光を取りましょう。高い位置にFIX窓が設置されたリビングをよく見かけると思います。また、最近ではガラスの断熱性能があがり、大きいサイズの引き違い窓が人気でありトレンドです。

浴室の窓は防犯性能を重視する

浴室は、誰しもプライバシーと防犯性が気になることでしょう。浴室では小さめの窓や高い位置の滑り出し窓をよく見かけます。最近では浴室に窓を設置しないことを希望されるお客様も増えてきました。防犯性の観点からは外部からの侵入を防ぐため、ロック機能の強化や二重サッシの採用を検討しましょう。

窓の数とバランスを意識する

自然光がよく入るから・明るい方がよいからと闇雲に窓の数を増やすのは得策ではありません。部屋内の空間全体のバランスを意識した窓の設置が求められます。また、一般的に窓の数が多いとそれだけ空調の効率がわるくなってしまいます。建築基準法の観点からも確保すべき明るさの基準が設けられているため、必要以上・必要未満の明るさとなっていなければ大丈夫と捉えましょう。

まとめ

新築でよく用いられる窓の種類と特徴、そして窓の特徴に合わせた代表的な選び方をご紹介しました。注文住宅では細部まで要望を反映できますが、見た目や採光だけで決めてしまうと他の機能が損なわれる可能性があります。担当の建築士やデザイナーとよく相談した上で、要望を反映させていくのがよいでしょう。

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